2011/05/03

現存する馬で最古の種・遺跡から発見される イラン

北部イラン、マーザンダーラン州のゴハル・テペ遺跡で、カスピアンもしくはマーザンダーラン馬として知られる馬の遺体が発見された。
カスピアン馬は現存する種では最古のものである。

遺体は後期青銅器時代から初期鉄器時代に年代付けられる墓地から発見された。
現在のカスピアンの先祖にあたる、もっとも古い証拠になるという。



ゴハル・テペの遺跡は50ヘクタールに及び、マーザンダーラン州の東部、ネカ市とバフシャール市の間に位置している。
カスピ海の近くに位置するイランでも最も重要な遺跡の1つに数えられている。
ゴハル・テペは6500年から7000年前には込み入った都市へと発展していた。
これまでの発掘の結果判明している最も古い活動の年代は、14000年前といわれている。

カスピアン馬
カスピアン馬

カスピアン馬、または「王の馬」は古代イランで戦車のレースや戦闘の馬として人気を博した。
そして王や王妃に高価な贈り物として捧げられ、ダリウス大王も気に入っていたといわれている。

カスピアン馬は古代に絶滅していたと考えられていた。
しかし、1965年にイランの貴族の妻となったアメリカ人Louise Firouzは馬に乗って旅行をし、カスピ海の南にあるイランの山岳地帯でカスピアン馬を発見した。

イランで生き残っているカスピアン馬の数はきわめて少ない。
アメリカ、イギリス、ドイツ、オーストリアなど世界中にカスピアン馬がいるが、その数は1300頭しかない。
最後にカスピアン馬がイランから輸出されたのは、1990年代初めのことであり、輸出先はイギリスであった。

カスピアン馬は現代の馬よりも小柄である。
体は軽く、骨は細く、短く、繊細な頭部は突出した額をもち、大きな目、短い耳、小さい鼻口部を持つ。
足が速く、並外れて強靭・活発だが気性は良く、やさしく、知的で従順と言われている。

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