2011/05/19

アメリカ・ルート66のモーテルを遺跡として保護する運動

ルート66の看板
アメリカ合衆国を横断する国道、ルート66()のモーテル「ブーツ・モーテル」が、商業考古学会(the Society for Commercial Archeology)の「10の危険にさらされている道沿いの場所」リストに加えられた。

ルート66はアメリカ合衆国中西部・南西部の8州を通り、イリノイ州シカゴとカリフォルニア州サンタモニカを結んでいた。全長3,755kmにおよぶ。アメリカの最初の国道の1つとして1926年11月11日に創設された。

ルート66は大陸を横断する国道として、アメリカ合衆国南西部の経済・産業の発展に大きく寄与した。20世紀中盤の映画や音楽などポップ・カルチャーの中にも多く登場し、多くの人々に愛された道であったことがうかがえる。

しかし、州間高速道路に取って代わられ、1985年に廃線となった。現在では、旧国道66号線(Historic Route 66)として、国指定景観街道(National Scenic Byway)に指定されている。

ブーツ・モーテル
学会のスポークスマンJohn Murphey氏は、ノミネートの理由について、このブーツ・モーテルがルート66を象徴するものであり、多くの人が訪れ、写真を撮り、書物にもかかれており、この国道を利用していた人々は、高い価値を感じているはず、と述べている。

商業考古学会は、20世紀の商業的景観を象徴する建物、遺物、構造物、看板、シンボルを研究している学会である。

現在のブーツ・モーテルのオーナーVince Scott氏は修復の必要性を述べている。

Scott氏は5年間にこのモーテルを購入した、当時ドラッグストアー・チェーンのウォルグリーンズが店舗の出店を予定しており、ブーツ・モーテルと周辺の建物を撤去しようとしていたという。
それ以後、Scott氏はモーテルを低賃金で貸し出している。

Scott氏によると、建物はまだしっかりしているとのこと。彼は出来る限りのメンテナンスをしていた。
しかし、修復にはまだ費用がかかり、ビジネスで使用するにはまだ作業が必要だという。もし興味がある人がいたら、家を購入して内装を変えて、ビジター・センターにしてもいい、と氏は述べている。

Ron Hart氏は非営利法人「Route 66 Chamber of Commerce」を立ち上げ、ルート66の観光地化の推進や、魅力を伝えている。
ウェブサイト

Hart氏は非営利法人でこの建物の取得を検討しており、建物を永続させていきたいと語っている。

Boots Motel on Route 66 makes 'endangered' list
ブーツ・モーテルの写真はRoute 66 Newsより引用。

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