2011/05/31

ヒッタイトのスフィンクス像をドイツからトルコへ返還

ハットゥシャのスフィンクス象
ベルリンにあるヒッタイトのスフィンクス像が、トルコに返還される。

このスフィンクス像は3000年以上前のもので、1934年以来ベルリンのペルガモン博物館にあったもの。この像がドイツとトルコの友好の証として返還されるという。

引渡しは11月28日に行われる。
この日は像が発見されたハットゥシャがユネスコの世界遺産に登録された25周年に当たる。

今後ドイツとトルコは博物館や考古学の活動で協力していくことを予定しており、この返還はその一連の活動の一部である。

2011/05/30

ギザの大ピラミッド・秘密の通廊の先にある謎のマークを発見

クフ王のピラミッド
ギザの3大ピラミッドの中で、クフ王のために建てられたものがエジプトで最大の規模を誇る。
このクフ王のピラミッドには、秘密の部屋につながる隠された通路があるとうわさされてきた。

その謎を解く鍵として注目されるのが、ピラミッド内部の「シャフト」だ。このシャフトに関する最新の研究成果が学術雑誌に報告された。

ピラミッドには4つの細いシャフトが確認されていたが、その用途については良くわかっていない。
ピラミッドの内部
シャフトは幅、高さともに20cm程度であり、人が通ることはできない。

そのうち2つは、ピラミッド内の一番上にあたる部屋「王の間」から伸びているもので、外に通じていた。
しかしその下にある「女王の間」から伸びている2つのシャフトは外には通じていないことがわかっていた。

シャフトは斜め上に向かって伸びており、用途は明らかではないが、通気孔もしくは亡きファラオの魂が来世へと向かうための通廊という説もある。

2011/05/29

トピック:イギリスはアマチュア考古遺物収集家のパラダイス

イギリス・サフォークで発見された金貨(credit: Reuters/PAS)
イギリスでは、重要な考古遺物の登録件数が急増している。

2010年にはイギリス内で9万以上の考古遺物が博物館に記録された。
これは2009年の登録件数から36%増加したことになる。
その背景にはPortable Antiquities Scheme(PAS)という政府による計画があった。

Portable Antiquities Scheme(PAS)とは、「持ち運びできる考古遺物に関する取り決め」のことで、急増する一般人が発見した小さな文化財を記録するために、イギリス政府が運営しているボランティア計画である。
この計画は1997年に開始されたもので、イングランドとウェールズで実施されている。

2011/05/28

ヌビアのミイラが現代の疫病の歴史を語る 住血吸虫症の研究成果

マンソン住血吸虫
ナイル川流域から発見されたミイラの分析によって、古代の灌漑技術がいかに水生の寄生虫による病気「住血吸虫症」の蔓延を促進していたかが明らかになった。住血吸虫症は現在でも2億人に感染しているといわれている。

現在のスーダンにあたるヌビアで発見されたミイラの分析によるもので、古代の人々における病気の流行について詳しく知ることができたのは初めてのことである。また、当時の人類による環境の改変が、病気の流行につながるメカニズムについて解明している。

2011/05/27

衛星画像の調査で新たに17ものピラミッドを発見 エジプト

エジプトにおける衛星画像による調査から、17の失われたピラミッドが新たに発見された。

また、1000以上の墓、3000以上の住居址の存在が明らかになった。
赤外線イメージを用いた解析であり、地中の構造物を発見することができるという。

確認のための発掘調査はすでに実施されており、その中にはピラミッドと疑われる遺構も2箇所ある。
実体写真と赤外線イメージングの比較(credit:BBC/Digital Grobe)

調査は、アメリカ・バーミンガムのアラバマ大学のエジプト学者Sarah Parcak博士によって始められたもの。
彼女自身、これほど多くの遺跡を発見できたことに驚いているという。
「ピラミッドを調査するのはすべてのエジプト学者の夢」と述べている。

2011/05/26

ラマの糞がインカ帝国を生み出した? 最新の研究成果

インカの失われた都市マチュ・ピチュ
エジプトはナイルの賜物といわれていたが、インカはラマの糞の賜物と言えるかもしれない。

ペルー・アンデスにあるインカ帝国のマチュ・ピチュは、6月にアメリカ人探検家ハイラム・ビンガム(Hiram Bingham)による「再発見」から100周年となる。
(ハイラム・ビンガムはあのインディアナ・ジョーンズのモデルになったと言われている)
マニュ・ピチュは1983年に世界遺産にも登録されている。

考古学の学術雑誌「Antiquity」に掲載された研究によると、ラマの糞がインカ帝国の発展の基盤となったという。
ラマ(リャマ)とは、哺乳類ウシ目(偶蹄目)ラクダ科の動物である。体高約1.2m、体重70~140kg。南アメリカのアンデス地方に多く住む。

2011/05/25

エジプト革命のドサクサにまぎれて現代の墓地を遺跡に建設 政府は撤去へ

新たに建設された墓地(背後はサッカラの階段ピラミッド)
今年1月25日のデモをきっかけに、エジプトのムバラク大統領が退陣に追い込まれたのは記憶に新しい。
デモのドサクサにまぎれて、カイロのエジプト考古学博物館には暴徒が乱入、展示遺物の一部が盗まれるという騒ぎがあった。
2月にデモは収束しているものの、遺跡の警備は手薄になっており、その後も文化遺産の盗掘・盗難が相次いでいた。

エジプトの考古省の大臣となった、エジプト人考古学者ザヒ・ハワス氏は、自身のブログで被害の状況についても伝えてきた。
ブログの先日の記事で、遺跡の近くに住んでいてる人々が、革命の混乱に乗じて、遺跡の上に現代の墓地を築いていることを報じた。

2011/05/24

トピック:青銅器時代から続く町がダムの底へ? トルコ・ハサンケイフ

ハサンケイフの風景
チグリス川沿いにある町は、青銅器時代から続いているものもあり、数々の国の興隆、旱魃、戦争、厳しい気候の変化の中でも生き残ってきた。

しかし、トルコ南東部バトマン(Batman)地方のチグリス川流域にあるハサンケイフが、ダム建設によって水没する恐れがあるという。
トルコ政府は南東アナトリアのダム開発を急いでおり、ダムが完成すればこの地域の川の水面レベルが60m上昇する。

ハサンケイフは、ローマ、ビザンツ、アッシリア、アラブ、モンゴル、オスマン・トルコなどの数々の文明による支配を受け、それぞれの文明の痕跡が今も町に残っている。
中世にチグリス川に架けられた橋は、当時としては最大のものであり、今も残っている。

2011/05/23

エジプト・南サッカラの新王国時代の高官墓が観光地としてオープン


ホルエムヘブ墓のトゥーム・チャペル内部
本日23日の現地時間9:30に、エジプト、メンフィス・ネクロポリスの一画、南サッカラの新王国時代の墓が観光客に公開される。

墓はトゥーム・チャペル(神殿型貴族墓、神殿型平地墓とも訳される、新王国時代の高官墓)と呼ばれる形式のもので、ツタンカーメン王時代の宝庫長を勤めたマヤという人物の墓や、当時将軍でその後ファラオにもなったホルエムヘブの墓が含まれている。

イギリスでローマ時代の大量の硬貨がギッシリつまった壺を発見

壺から発見された大量の硬貨(credit: BBC)
イギリス、コルチェスターで、ローマ時代の硬貨が大量に発見された。

2つの壺が発見されており、その内の1つに1247枚の硬貨が入っていた。場所はかつて兵舎だったところであり、現在再開発が行われている。

硬貨は紀元後251年から271年までのものであり、アントニニアヌス貨として知られるものである。
ローマ帝国期の硬貨の一種で、2デナリウス相当の価値があるとされていた。最初に導入されたのはカラカラ帝の治世であり、215年のことである。アントニニアヌスという名称は後世の貨幣研究者が名付けたもので、当時どう呼ばれていたのかは不明。

2011/05/22

「モナ・リザ」のモデル?の墓をあばく【続報2】

発見された頭蓋骨(credit: EPA)
アルケオニュースで5月15日、16日に掲載した、レオナルド・ダ・ヴィンチによる絵画「モナ・リザ」(ルーブル美術館所蔵)のモデルであった可能性が高い、リサ・ゲラルディーニの墓の発掘の続報である。




過去の記事
「モナ・リザ」のモデル?の墓をあばく (5月15日)
「モナ・リザ」のモデル?の墓をあばく 【続報】(5月16日)

聖ウルスラ女子修道院址の床面から1.5mのところで、人間の肋骨、脊椎とともに頭骨が発見された模様。

2011/05/21

古代マヤ人の北部ユカタン居住 通説より600年早まる?

メリダ市の位置
メキシコの考古学者がユカタン半島で7つの古代マヤの遺跡を発見した。

遺跡はメキシコ・ユカタン州都メリダ市東端で発見された。
出土した遺物から北部ユカタン半島ではこれまで考えられていたよりもずっと早い段階で居住が行われていたことが明らかになったと、メキシコ国立人類学・歴史研究所が伝えている。

メキシコの都市のスプロール現象(無秩序な拡大)からメキシコの考古学的遺産を保護するためのプロジェクトが実施されており、その活動によって発見に至ったという。
メリダ市域には約170の古代マヤ文明の遺跡が登録されている。

トピック:殺人事件の捜査に携わる考古学者

犯罪捜査は、考古学の調査に似ている側面があると言われている。

アメリカのオクラホマ州では考古学者が犯罪捜査にかかわっている例があるそうだ。

オクラホマの考古学調査の団体は犯罪捜査のチームを組織し、殺人事件の被害者の遺体の調査が法的に行われている。

このような調査は、crime scene archaeologyやForensic Archaeologyと呼ばれている。
「事件現場考古学」、「犯罪捜査考古学」とでも訳すべきだろうか。

2011/05/20

チリで12000年前の酸化鉄の採掘遺跡が発見される

(Photo Courtesy Diego Salazar; University of Chile
チリで12000年前の酸化鉄の採掘遺跡が発見された。
アメリカ大陸では最も古い採掘活動の痕跡になるという。

調査はチリ大学Diego Salazar氏に率いられており、北部チリの海岸の町タルタルの近くで、40mに及ぶ溝が発見されたという。
この溝はフエンテラウケン(Huentelauquen people)という人々によって掘られた。フエンテラウケンはこの地域の最初の居住者だといわれている。
フエンテラウケンは石器や骨角器の顔料として酸化鉄を用いており、おそらくは衣服やボディー・ペイントにも用いられていたと考えられている。

2011/05/19

アメリカ・ルート66のモーテルを遺跡として保護する運動

ルート66の看板
アメリカ合衆国を横断する国道、ルート66()のモーテル「ブーツ・モーテル」が、商業考古学会(the Society for Commercial Archeology)の「10の危険にさらされている道沿いの場所」リストに加えられた。

ルート66はアメリカ合衆国中西部・南西部の8州を通り、イリノイ州シカゴとカリフォルニア州サンタモニカを結んでいた。全長3,755kmにおよぶ。アメリカの最初の国道の1つとして1926年11月11日に創設された。

ルート66は大陸を横断する国道として、アメリカ合衆国南西部の経済・産業の発展に大きく寄与した。20世紀中盤の映画や音楽などポップ・カルチャーの中にも多く登場し、多くの人々に愛された道であったことがうかがえる。

しかし、州間高速道路に取って代わられ、1985年に廃線となった。現在では、旧国道66号線(Historic Route 66)として、国指定景観街道(National Scenic Byway)に指定されている。

2011/05/18

古代ギリシアの都市がロシアで発見される

調査の様子
ロシア南部、黒海沿岸のタマンで古代ギリシアの都市遺跡が発見された。
紀元前6世紀前後のものであるという。
大量の遺物が発見されており、遺跡の残存状況も良く、調査に当たっている考古学者を驚かせている。

発掘は都市の城塞を壊さないよう、慎重に行われている。
専門家によると、この遺跡は豊穣と農耕の女神ディミトラの神殿と推測されている。
しかし、遺物の多さから都市全体が含まれている様子である。


900年前のコーランがパキスタンで発見される

コーランを読む人々
パキスタンのパンジャブ地方ジェラムで、900年前のイスラム教のコーランが発見された。

考古学者のGhulam Akbar Malik氏が、ジェラムでの発掘調査中に発見したという。
しかし、遺跡から出土したわけではない。彼が遺跡での1日の調査を終え、その日のお祈りをしようとしたところ、現地の老人に贈り物ととして渡されたのだという。

このコーランは、工人の家で先祖代々伝わってきたもので、お祈りの際に使われていたという。

2011/05/17

ギリシア・デロス島の遺跡整備計画策定

デロス島の遺跡
ギリシアの聖なる島「デロス島」はギリシアの中でも特に重要な遺跡として、世界遺産にも登録されている。

このデロス島の復元と管理の事業が実施されることが正式に決まった。
1873年からこの島で発掘を行ってきた、フランスの考古学研究所による提案がギリシアの考古会議で受け入れられた模様。

デロス島はギリシア神話のアポロ神、アルテミス神の生誕地として、両神の神殿があり、聖地とされていた。
かつてはヘレニズム文化の宗教的、芸術的、商業的な中心地として栄えた。

2011/05/16

モナ・リザのモデル?の墓をあばく【続報】

アルケオニュースで昨日投稿した「モナ・リザのモデル?の墓をあばく」の続報である。

レオナルド・ダ・ヴィンチによる絵画「モナ・リザ」(ルーブル美術館所蔵)のモデルであった可能性が高い、リサ・ゲラルディーニのものと思われる墓の位置が特定されており、現在発掘が進行している。

調査チームはフィレンツェ・聖ウルスラ女子修道院跡における2週間に及ぶ地中レーダー探査によって、地下の埋葬室を発見していた。

2011/05/15

「モナ・リザ」のモデル?の墓をあばく

モナ・リザ
レオナルド・ダ・ヴィンチによって描かれた肖像画「モナ・リザ」のモデルであったといわれている女性の墓の発掘が、11日に開始された。

研究者らによれば、地中レーダーによって遺体を特定し、モデルの女性リサ・ゲラルディーニの本当の姿を復元して絵画と比較する予定である。

研究者チームのレーダー調査から、聖ウルスラ女修道会修道院の敷地の地下2mにゲラルディーニ時代の遺体があるということがわかった。

DNA分析の専門家らは遺体の分析を実施し、ゲラルディーニの子孫のDNAと比較を行う予定。

2011/05/14

マオリ族のミイラの首 フランスからニュージーランドへ返還される

フランスにある、刺青が施されたマオリ族のミイラの頭部がニュージーランドへ返却される。
ミイラの返還には、現代のマオリ族による、先祖を本来の土地へ返すための長年の奮闘が背景にあった。

マオリ族の宗教的リーダーは返還を祝して伝統的な祈りを朗唱し、1875年以降ミイラの頭部「トイ・モコ(Toi Moko)」が保管されていたフランス・ルーアンの自然歴史博物館職員と、鼻をこすりつけ合ったという。
ミイラの首は、個人のコレクターが寄贈したものだった。
ミイラの首は戦闘で死んだマオリ族の戦士の頭と信じられており、ニュージーランドへ返却予定の16ある頭部の内の1つである。

キューバの海の底に眠る謎の「失われた文明」

カリブ海のキューバの位置
1950年代に、キューバのダイバーがキューバ西部の海の底でネイティブ・アメリカンのものと思われる文明の痕跡を発見した。
これはキューバに紀元後900年頃に南アメリカから移住してきたタイノ族とは明らかに異なり、より発達した文明であった。
キューバはフロリダ最南端の島々やユカタン半島からも近いことから、アメリカ地域の穀物、人、情報の流通の場として機能しており、この文明はその証拠であるという仮説がキューバの考古学者によって提示されている。

2011/05/11

海賊キャプテン・キッドの沈没船が水中博物館へ

キャプテン・キッドの肖像
ウィリアム・キッドは1645年にスコットランドで生まれた海賊船の船長であり、「キャプテン・キッド」という名で有名だ。

キッドは当初海賊退治とフランス船の略奪を目的としていたが、英国以外の船ならどの船でも略奪するようになってしまい、喧嘩の末船員を殺害してからは本格的に海賊として海に乗り出すようになった。

最後はニューヨークで拘束され、イギリスに護送された後に海賊行為と船員の殺害容疑で投獄された。
1701年にはロンドンで絞首刑にされた。遺体はテムズ川の上の鉄製の檻に入れられ、2年間の間、見せしめとして放置された。

キッドは処刑直前に自分が隠した宝の在り処について話そうとしたが、そのまま処刑されてしまった。この逸話から、今もどこかにキャプテンキッドの財宝が眠っているという伝説が生まれ、数々のフィクションが生まれたのである。

2011/05/10

「平泉の文化遺産」世界遺産登録へ

岩手県の中尊寺などの寺院や周辺の遺跡からなる「平泉の文化遺産」と、世界でも珍しい動植物が生息している「小笠原諸島」についてユネスコの諮問機関は、それぞれ「世界遺産に登録することがふさわしい」とする勧告をまとめた。

これによって「平泉の文化遺産」と「小笠原諸島」は、ともに世界遺産に登録される見通しが強まっている。

この内の1つ「平泉」とはどんなところであったか。

年輪がエル・ニーニョの1100年の歴史を解き明かす

太平洋東部の熱帯の高温期であるエル・ニーニョ現象とその正反対である低温期のラニーニャ現象は、世界の気象に重大な影響を与えていることがこれまでに知られてきた。

数か月先のエル・ニーニョ現象の様子を予測することは現在では当たり前になっているが、長期的な観測記録が不足しているため、地球温暖化のなかでどう変化していくかは予測できていない。

しかし、気象科学の専門家による国際的なチームによって、北アメリカ、特にアメリカ合衆国南西部の木の年輪から、過去1100年にわたるエルニーニョ現象の強度を表していることが明らかにされた。
これによって、エル・ニーニョ現象の長期的な予測を改善させることが期待できるという。
研究チームの主任はマノアにあるハワイ大学の国際太平洋研究センター(International Pacific Research Center)のJinbao Li氏。

2011/05/07

コメ栽培種の起源 遺伝学的研究による新展開

ニューヨーク大学のMichael Purugganan教授らは、世界のコメの栽培種の起源は中国の1つの地域にあるという研究成果を提出した。

コメの栽培種はインドと中国の両方で生まれたとこれまで考えられていた。

大規模な遺伝子のリシーケンスによって、Purugganan教授とその研究チームは、コメの栽培種が9000年前の長江流域で生まれたことを突きとめた。

2011/05/06

エジプト・ファイユームの遺跡メディネット・マアディが観光客へオープン

メディネット・マアディ遺跡
考古省のザヒ・ハワス氏と在エジプトイタリア大使Claudio Pacificoは、エジプトのファイユームにおける「メディネット・マアディ振興プロジェクト(Madinet Madi Development Project)」の第2フェイズが終了し、ビジター・センター(観光客向けの施設)がオープンしたことを報じた。

2011/05/05

2600年前のケルト人女性の墓 未盗掘の状態で発見・ドイツ

ドイツで2600年前に埋葬されたケルト人の墓が未盗掘の状態で発見された。

墓はそのままの状態で、バーデン・ヴュルテンベルク州の考古学関連施設の庭に移設された。
全体で80トンに及び、トラックで運ばれたという。

2011/05/03

現存する馬で最古の種・遺跡から発見される イラン

北部イラン、マーザンダーラン州のゴハル・テペ遺跡で、カスピアンもしくはマーザンダーラン馬として知られる馬の遺体が発見された。
カスピアン馬は現存する種では最古のものである。

遺体は後期青銅器時代から初期鉄器時代に年代付けられる墓地から発見された。
現在のカスピアンの先祖にあたる、もっとも古い証拠になるという。


2011/05/02

フィリピンで2隻の沈没船が発見される 財宝満載?

海底からの引き上げ作業や調査を行う会社、「Oceanic Research and Recovery Inc.(海洋調査・回収会社、略称:ORRV)」は、フィリピンで2つ沈没船を発見したと4月29日に報じた。

これまでの調査で少なくとも1つの船は、マニラからメキシコのアカプルコに向かうマニラ・ガレオン船であると考えられている。
もう1つの船は内海のマニラ・ガレオン船で、東洋の交易品を購入するための銀と金を積んでいたようである。
地元のガイドがこの会社のメンバーに、この場所で発見された1786年製(カルロス3世)の銀のコインを見せたという。

ギリシア エレウシスで遺物の盗難被害

エレウシス遺跡
アテネの西にある古代ギリシアの小都市エレウシスの遺跡から、遺物が盗まれたと文化省が28日に報じた。

同省によると、盗難は4月15日の夜に行われた模様。具体的な情報は警察の指示によって伝えられていない。

エレウシスは古代ギリシアの重要な遺跡であり、女神デメートルの神殿の遺構が残っている。
博物館があり、5世紀にさかのぼる遺物が展示されている。

2011/05/01

トピック:アメリカの謎の浮浪者「革男」 今春に墓が暴かれる予定

実際の革男の姿
革男とは自分で革をつなぎ合わせた服を着て、1856年から1889年の間、コネチカットとハドソン川の間をグルグルと回り続けていた謎の浮浪者である。

その素性は知られておらず、カナダ人でるとも、フランス人であるとも言われている。
Jules Bourglayという名前であったといわれる時もあるが、未だその存在は謎に包まれている。

服やスカーフ、靴や帽子に至るまで、革で自作していたという。
流浪していたルートは1週365マイルで、34日間で回っており、ルート上の町々で食料の供給のために立ち止まっていたという。寝床は洞窟だった。

保存状態良好の古代ローマの船発見される イタリア・オスティア

ローマ帝国時代の港であったオスティアで、古代の船が発見された。
現在までに、11mにおよぶ船体の脇の部分が見つかっている。

港にはローマ帝国の最も大きい船団が配備され、帝国首都の物流の窓口であったが、今回の発見はその正確な位置に関する新たな情報になるという。