2011/05/01

トピック:アメリカの謎の浮浪者「革男」 今春に墓が暴かれる予定

実際の革男の姿
革男とは自分で革をつなぎ合わせた服を着て、1856年から1889年の間、コネチカットとハドソン川の間をグルグルと回り続けていた謎の浮浪者である。

その素性は知られておらず、カナダ人でるとも、フランス人であるとも言われている。
Jules Bourglayという名前であったといわれる時もあるが、未だその存在は謎に包まれている。

服やスカーフ、靴や帽子に至るまで、革で自作していたという。
流浪していたルートは1週365マイルで、34日間で回っており、ルート上の町々で食料の供給のために立ち止まっていたという。寝床は洞窟だった。


フランス語が流暢であり、主にうめき声とジェスチャーで他人とコミュニケーションをとり、片言の英語はめったに使わなかった。
自分の素性について問われたときは、硬く口をとざしてしまったという。
彼が死んだとき、その持ち物の中からフランス語の祈祷書が発見された。
また、金曜日には肉を拒絶したことから、ローマ・カトリックであったのではないかと推測されている。

彼がどのように金を稼いでいたのかは不明である。
ある店では彼の注文の記録が残っており、パンやイワシの缶詰、クラッカー、パイ、コーヒー、ブランデー、ビールなどを買い込んでいた。

革男はコネチカット州でとても人気があり、人々は彼のために食べ物を用意してくれており、彼は玄関前でそれを食べた。
革男のルートにある町では、浮浪者を取り締まる州法を彼に対しては免除する条例を可決した。

革男はブリザードやその他の悪天候から、洞窟で火を焚くことで生き延びた。
1888年にはコネチカット州によって強制的に病院へ入れられたこともあった。
同年のブリザードが原因と考えられるできものが彼の唇にあったからである。
革男はタバコが原因の口腔がんにかかっていたのだが、処置を施す前に逃亡し、1889年に亡くなった。
1889年3月24日に、ニューヨークのオッシングの近くにあるソー・ミル・ウッズ洞窟で彼の遺体が発見された。
ニューヨークのスカボロー、ルート9にあるスパルタ墓地に彼の墓が作られている。

革男の素性は謎につつまれており、研究が行われている。
2011年の春に、彼の遺体を掘り起こして、9人の考古学者と人類学者による調査が予定されていた。
DNA分析も行われる。
遺体の掘り起こしについては地元の人々が反対する声もあったが、墓の発掘は、2011年5月に実施される予定だという。

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