2011/04/20

エジプト考古省ザヒ・ハワス氏 懲役は免除?

 エジプト考古省のザヒ・ハワス氏が1年間の懲役と罰金を受ける判決が出されたことは、本誌でも取り上げた(記事)。

これに対して、ハワス氏は自身のホームページに声明を出しており、それによれば懲役などの刑罰を受けないことが公的に認められたと主張している。以下は、ホームページに出された声明の内容。


Decision in the Court Case Against Me

「エジプト最高裁判所の国民会議は18日、私に対する判決を取り下げる布告を出した。
判決は私の前職である考古庁長官時代のもので、エジプト考古学博物館の本屋に関する訴訟が含まれている。
この布告では、私が懲役刑を受けないことを明記しており、現職である考古省大臣に留まることが記されている。

この話は昨年から始まっている。この時、エジプト考古学博物館内の本屋の運営について、さまざまな会社からの入札があった。
博物館内で本屋を営んでいた人がおり、彼の契約があったので入札の阻止を望んでいた。この人物は入札をストップするために、カイロのアグーザにある軽犯罪裁判所に申告した。
この申告は考古庁に対するもので、私個人に対してのものではなく、私の当時の役職に対してのものだった。

しかしながら、申告が審議される前に、入札は2010年5月に終了してしまい、エジプト考古庁(現在は考古省)は企業を決定し、「エジプトの音と光」社が本屋を運営することになった。
この決定のすぐ後、6月初めに審議が開始され、考古庁長官は入札が終了した証拠を提出する時間がなかった。
そのため、裁判所は入札を差し止める判決をだしたが、時すでに遅し、だったのだ。

申告を行った人物は主張を通すために、裁判所への活動を続けた。2010年11月に裁判所は判決を出したが、私は潔白であり、エジプト考古庁の長官として、考古庁の法的問題については担当ではなく、当時はこれについては文化庁の管轄であった。
しかしこの人物にとっては十分ではなく、私が法的問題についても担当しており、当時裁判所に出頭する考古庁の法的事項担当者がいなかったことを示す証拠を持っているとして、裁判所に再び訴訟を行ったのだ。
裁判所は、私が考古庁の長官として、1年間の懲役を受ける現在の判決を出した。これが現在のエジプトの裁判所の動きであり、組織の長がこのような宣告を出されることは異例のことではない。
こういった判決が出された時は、被告(この件では当時の考古庁長官である私)が判決に対して上訴するための一定の時間が与えられる。

考古省の法律担当部署が、カイロのアグーザの軽犯罪裁判所へ要請を出し、裁判所は要請を受け入れた。
私はこの国の法律と裁判所の判断を高く尊重している。私はこの問題をわれわれの法的システムに委ねている。
私はこの状況が解決していること、そして私が今最も注力しているエジプトの遺産の保護に専念できることを嬉しく思っている。」

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