2011/04/18

エジプト・王家の谷 新たなる謎

エジプト・アメリカリサーチセンター(American Research Center in Egypt (ARCE))の最近の定例研究会で、エジプトのルクソールにある王家の谷調査の新たな成果が報告された。




王家の谷44号墓(王家の谷で発見された墓には固有の番号がふられている)には病気を患っていた幼児の遺体が見つかっていた。成人女性の骨も発見されているが、男性のものはなかった。ファラオのための墓でないことは確かであった。

44号墓は1901年、ハワード・カーター(1922年にツタンカーメン王墓を発見した考古学者)によって最初に発見され、「盗掘され、ゴミが入っていた」と報告している。墓のデザインはいたってシンプルであり、1つの竪穴と部屋だけがあって、明確な壁面の装飾は無かった。

44号墓はエジプトの新王国時代(紀元前1570年頃~1070年頃)に作られており、この時代にエジプトは栄華を極め、王家の谷にはファラオ達の埋葬が行われた。その後の第22王朝には再利用されており、テントケレルという女性が埋葬された。

1990年代に、パシフィック・ルーテラン大学のドナルド・ライアン教授が指揮する調査隊によって発掘され、人骨が発見された。近年、カナダ文明博物館のジェローム・シブルスキ博士のチームが人骨を調査し、驚くべき発見がなされた。

「人骨は女性と幼児のものであり、幼児は病気の痕跡が見られた」と博士はレポートに書いている。「われわれは44号墓の独自性を見るために、このデータを王家の谷にある他の集合埋葬と比較し、これらの人物が誰だったのかを知るために有用な証拠を利用した」

悲しいことに、一般に発表されているのはここまで。
著者によれば、専門誌に寄稿し、査読を受け、掲載が認められてからインタビューに応じることができると伝えている。

A new Valley of the Kings mystery


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