2011/08/04

ヨーロッパ男性の約半数がツタンカーメンと共通するDNAを持つ

ヨーロッパの男性の約半数がエジプト新王国時代のファラオ、ツタンカーメンと同じ遺伝子を持つことが、スイスの遺伝子学者の分析で明らかになった。

チューリヒに拠点を置く遺伝子系図研究所「iGENEA」は、9歳で即位した少年王ツタンカーメンと、その父アクエンアテン、祖父のアメンヘテプ3世のミイラから遺伝子プロファイルを再現した。
ツタンカーメンの黄金のマスク
分析の結果、ツタンカーメンは「ハプログループ R1b1a2」として知られるグループに属しており、ヨーロッパの男性の50%以上がこのグループに属している。
この結果は、共通の祖先をもっていることを意味する。
なんと、現代のエジプト人でこのハプログループに属するのは1%未満だという。

「ツタンカーメンがヨーロッパの遺伝子グループと同じであることは、極めて興味深い発見だ」とiGENEA所長のRoman Scholz氏は語っている。
スペイン人男性の70%、フランス人男性の60%がこの遺伝子グループに属するという。
「9500年前のコーカサスに共通の祖先がいたと我々は考えている」とScholz氏。

「ハプログループ R1b1a2」のヨーロッパへの移動は、農耕が拡散した紀元前7000年頃から行われたとiGENEAは推測している。
しかしながら、ツタンカーメンの父方の遺伝子がどのようにエジプトにもたらされるに至ったかについては、明らかになっていない。

同研究所は現在ツタンカーメン王の近親者のDNA分析を行っているという。

Half of European men share King Tut's DNA

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