2011/08/12

ハワイの海に沈む第2次世界大戦の遺産


米国海洋大気庁(NOAA)とハワイ大学はハワイ・マウイ島の南岸に沈んだ第2次世界大戦時代の飛行機と沈没船の調査を完了した。

調査チームは6つの残骸の図面作成と写真撮影を行った。
残骸は艦載爆撃機(SB2C-1C Helldiver)、艦載戦闘機(F6F Hellcat)、3台の水陸両用の攻撃車両(LVT-4 and LVTA-4s)、内2台は75㎜榴弾砲を搭載していたものだった。
攻撃車両(LVT-4)の残骸 CREDIT: NOAA

記録は残骸の劣化状況を評価するのに利用され、また遺物が移動もしくは失われてしまった場合に位置を特定するのに役立つ。

第2次世界大戦時は、太平洋への大規模な侵攻の前に、アメリカ海軍がマウイ島の南岸で上陸用舟艇と攻撃車両での訓練を行っていた。
空では、マウイ島のプウネネ海軍基地が訓練機を飛ばしていた。
水陸の作戦と海軍航空機は、結果的にアメリカ軍を太平洋での勝利に導いた、第2次対戦における重要なイノベーションであった。

これらの新しい戦略を発展させることはしかし、危険も含んでいた。
多くの飛行機と上陸用舟艇、そして時には若い軍人の命までもが、島の周りで失われたのである。
現在、当時の遺産は付近の海底で見ることができ、沈んだ飛行機や船がダイビングスポットとして利用されており、海中の生物の棲家ともなっている。

「海岸沿いにある残骸はまるで過去への窓であり、第2次世界大戦の犠牲者のことを我々に思い出させる」とNOAAのHans Van Tilburg氏は述べている。
「このプロジェクトによって集められた情報は、この時代の歴史やその太平洋への重要性に関して、より深く理解することに役立つだろう」

NOAA, University of Hawaii, research Maui’s World War II legacy


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