2011/08/22

古代エジプト・ハトシェプスト女王の小瓶から発癌性物質を発見


ドイツ・ボン大学の研究者が、3500年前の古代エジプトを支配したファラオ、ハトシェプスト女王のものとされているローションの小瓶から、発癌性の物質を検出した。
ハトシェプスト女王は、意図的ではないにせよ、自分自身に毒をもっていたことになるかもしれない。

ボン大学の研究者は2年かけて小瓶の中にあった乾燥した内容物の分析を行ってきた。
小瓶はエジプト考古学博物館所蔵のもので、碑文にはハトシェプスト女王のものであることが刻まれている。
碑文によると、小瓶に入っているものは、皮膚病などの疾患に対するローションまたは薬だったようである。
内容物にはヤシ油、ナツメグの油と、皮膚病に効くような種類の脂肪酸が含まれていた。

さらに、内容物にはベンゾピレンも含まれていた。
ベンゾピレンは芳香族で極めて発癌性のある炭化水素である。

「女王が慢性的な皮膚病で、小瓶の内容物が少しの間でもそれを軽減するのに役立っていたとすれば、女王は数年の内に自らを大きな危険にさらしていたことになるだろう」とボン大学のHelmut Wiedenfeld氏は述べている。

エジプト側の情報によれば、ハトシェプストのミイラから女王が肥満体で、糖尿病に苦しんでおり、肝臓がんを患って50代で死んだという。

German researchers: toxic substance in flask belonging to ancient Egypt's Hatshepsut


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