2011/08/08

スペインの「無敵艦隊」の沈没船発見か アイルランド沖


アイルランド北西部ドニゴール州バートンポートの沖でスペインの無敵艦隊(アルマダ)のものと思われる沈没船が発見された。

ダイバーによる海底の調査で発見されたもので、16世紀の船であることがわかり、おそらく1588年の「アルマダの海戦」によるものだという。
アルマダの海戦を描いた絵画

「アルマダの海戦」はスペイン無敵艦隊のイングランド侵攻で、1588年に英仏海峡で行われた諸海戦の総称。

文化遺産庁大臣のJimmy Deenihan氏は、この発見がアイルランドにとってだけでなく、国際的にも、考古学・歴史的にも重要な発見、と述べている。

「もし、実際にこれがスペインの無敵艦隊のものであるとすれば、これまでに発見された無敵艦隊の船の中で最も残りの良いものの内の一つとなるだろう」とDeenihan氏は述べている。
「艦上での生活や戦争の現実、無敵艦隊が使用していた海軍の装備に関する重要な知見を提供してくれるだろう」

130ある無敵艦隊の内24がアイルランドの岩がちな沿岸部で沈没した。
今回発見された場所は、通常よりも調査チームがアクセスしやすい場所だという。

過去にも無敵艦隊の船が調査されたことがある。
艦隊の中で最も大きい船は「ジローナ」という名の船で、北アイルランドのアントリム州沖で1588年10月26日の夜に沈んだ。
1967年と1968年にベルギーのダイバーがサルベージを行っている。船からは約10000もの高価な財宝が発見された。
積み荷がダイバーによって陸まで運ばれており、その中には何百もの金・銀の硬貨、金のチェーン、ペンダント、指輪、ルビーや真珠がはめ込まれたカメオ、銀のフォークやスプーン、錨、大砲と大砲の弾などが含まれていた。

Deenihan氏によると、調査船が派遣されるようであり、発見された沈没船周辺で海中の物理探査も実施される予定とのこと。

Armada wreck discovered off Donegal


ラベル「水中考古学」を含む記事

0 件のコメント:

コメントを投稿