2011/06/01

衛星によるピラミッド発見の報道に対しエジプト側は非難 BBCは謝罪

先日、アラバマ大学による衛星画像による調査で、17ものピラミッドが発見されたという報道があった。
アルケオニュースでも取り上げており、各紙でも報じられている。
アルケオニュースの5月27日の記事

元々はイギリス・BBCによる報道だったが、これに対しエジプト考古省のザヒ・ハワス博士は不正確な情報であるとして非難している。

ザヒ・ハワス博士によると、赤外線イメージングによる調査は砂中にある特異点を抽出するものであって、考古学的な発掘調査なしには確証は得られないという。
「特異点は何かであることは確かだろう。それは家屋であったり、墓や神殿であったり、単純な地形ということもありうる」とハワス博士は述べている。

衛星調査による遺跡発見の有用性は認めつつも、必ずしも正確ではない、ということを強調している。

ハワス博士は数ヶ月前に衛星画像によってサッカラ南部の墓域を調査しており、3つの巨大な特異点を発見している。
考古学的調査が実施され、これらが19世紀末から20世紀初頭にかけてフランスのエジプト学者Gustave Jequierによって発掘されたものであったことがわかっている。
これらのピラミッドのなかにはエジプトの第13王朝のファラオ、ケンジェルのものも含まれていた。

一方で、未発見のピラミッドの基礎が、それらの背後から発見された。
考古省の調査隊が現在発掘を継続している。


サッカラでエジプト考古省によって新たに発見されたピラミッド
最近20年の間に、ギザとサッカラで2つの新しいピラミッドをハワス博士が率いるチームが発見している。
1つ目はギザのクフ王のピラミッドの傍にあるもので、2つ目はサッカラにある第6王朝のファラオ、テティ王のピラミッドの近くである。

BBCは今回の報道に関して、謝罪を行っているとのこと。
エジプト考古省の取り決めで、外国調査隊は発見に関して、考古省に知らせ、許可を得ずに報道することが本来禁じられていた。


News broadcast by BBC is inaccurate, says Hawass

写真引用元
The BBC Satellite Project

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