2011/06/30

100以上の彩色された神殿の建材を発見 エジプト サン・エル=ハガル


ファラオの彩色が施された建材
エジプト北部のサン・エル=ハガル(タニス)で、フランスの調査隊が100以上もの彩色された石灰岩の建材を発見した。
建材は古代エジプト第22王朝のファラオ、オソルコン2世の神殿に利用されたものと考えられている。

考古省のザヒ・ハワス氏は、これらの建材が後の末期王朝時代とプトレマイオス王朝時代に再利用されていた、と述べている。
建材が網羅的に発掘された後に復元研究を行い、本来どのような建築だったのかを明らかにしていく予定だという。

調査の主任を務める考古学者Philip Brousseau氏によると、建材はムウト女神の聖なる池を囲んでいた壁体に利用されていたものであり、フランス隊はこの池の正確な位置を探し求めていた。
池は30m×12m、深さ6mあるという。

王のレリーフ
120の建材のクリーニングが行われており、そのうち78は巧みに彩色がほどこされていた。
内2つにはオソルコン3世の名前が彫られていた。
別の建材にはムウト女神の名前とともにヒエログリフによる碑文が書かれており、これが聖なる池の発見につながった。

現在のサン・エル=ハガル
サン・エル=ハガルは新王国時代第19王朝ラムセス2世時代の首都ペル・ラムセス(カンティール)から近い位置にあり、第20王朝には建築活動があったことが分かっている。続く第21王朝、第22王朝でも政治的中心地として存続した。
第21王朝、第22王朝の王達のネクロポリスがあり、1939年にフランスの考古学者ピエール・モンテによって発掘された。
プスセンネス1世の黄金のマスクをはじめ、多数の豪華なファラオの副葬品が発見されている。

New Pharaonic artefacts discovered in North Egypt's site of San El-Hagar



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