2011/06/28

保存状態最高の古代ビザンツの船を積み荷とともに発見 トルコ・イェニカプ

トルコ・イェニカプで、イスタンブールを中心とする地下鉄網工事のための事前発掘調査が行われている。
このイェニカプで、5世紀以降の船がほぼ完全な状態で、積み荷とともに発見された。
発掘中の船の一部
この遺跡では2004年から調査が行われており、現在は船の発掘が継続されている。
船のフレームが完全に残っており、積み荷が満載された状態の船の発見は世界初の可能性がある。

船の幅は約5m。船体の上に積まれていたアンフォラ(液体物の貯蔵用の壺)のいくつかは割れていたが、その下の層にあるアンフォラ群は完形の状態で残っているようである。
「船体や積み荷がここまで良い状態で残っている船の発見は、世界中でも他に例がない。これが海で沈没したものだったら、こうはいかなかっただろう」と考古学者のMehmet Ali Polat氏は語っている。

この船は、古代ビザンツの港で発見された35ある船の内の1つで、おそらく10世紀頃に砂が堆積して埋まったもの。
他のビザンツの商船も発見されていることから、船舶に関する極めて重要な考古学的遺跡となっている。

発見された遺物はすでにイスタンブール考古学博物館でまとめて展示されている。
その他の地下鉄工事に関連する発掘で発見された遺物も同時に展示されており、中にはイスタンブールのボスポラス海峡東側にあるウスクダルで発見された遺物も含まれている。

地下鉄工事による緊急調査の監督を務めるZeynep Kızıltan氏は、発掘が完了すれば全ての出土品を市民と共有したい、と述べている。
発掘は今夏の終わりまで続けられる予定。


Yenikapı metro dig reveals fifth-century shipwreck




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