2011/07/28

「ドン・キホーテ」作者の骨探索計画 スペイン・マドリッド

歴史学者、考古学者のグループによって、「ドン・キホーテ」の作者ミゲル・デ・セルバンテスの顔を復元するために、セルバンテスの骨を探すプロジェクトが進められている。
ドン・キホーテの挿絵
セルバンテスの骨はマドリッド中央部のどこかにある修道院の壁もしくは床の下に埋められている。
セルバンテスの肖像については、彼の死の20年後、画家Juan de Jaureguiによって書かれた絵しか残っていない。

セルバンテスは肝硬変で亡くなったと信じられており、悪名高い酒飲みとしてライバルからも文句を言われていた。
死の原因も酒の飲み過ぎと考えられている。
「遺体の調査は彼がどんな外見をしていかだけでなく、なぜ死んだのかも確かめられるかもしれない」と歴史学者のFernando Prado氏は語っている。
「彼は晩年病気がちであったと言われているが、その時こそ小説家として熱心に執筆活動を行っていた」

セルバンテスには1571年のギリシア・レパントの海戦で追った傷跡があるので、彼の骨は特定しやすいだろうと専門家らは推測している。
ギリシアの西、パトラス湾沖でスペイン率いる艦隊がオスマン朝を破った戦いで、セルバンテスは胸と腕に傷を負った。

「彼は火縄銃の暴発を胸に受けており、腕の怪我によって片方の腕は使えなくなった」とPrado氏は述べている。
「この2つの怪我は彼の骨に何らかの痕跡を残しているだろう」

セルバンテスは1616年に彼の家で死去した後、近くの修道院に埋められた。
彼の死はちょうどシェイクスピアの死の10日前だと言われている。

1673年に修道院で建築活動があった際、セルバンテスの骨の在り処は分からなくなった。
別の修道院に移動された後、また戻されたと伝えられている。
しかし、修道院のどこに戻されたのかはわかっていない。

Prado氏らは地中レーダーを用いて、壁の中にある隠れた空間や地下を探査する予定だという。
2016年までには遂行したいとPrado氏は考えているそうだ。
この年は、セルバンテスとシェイクスピアの死後400周年に当たり、国際的な祝祭が計画されている。

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