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2012/03/24

最新の研究成果で浮かび上がってきた古代ケルト人像

近年のドイツにおける調査の成果によって、古代のケルト人の姿がより鮮明に浮かび上がってきた。

ウィスコンシン大学ミルウォーキー校の人類学教授Bettina Arnold氏は10年以上に渡ってドイツのバーデン=ヴュルテンベルク州にあるホイネブルク丘上集落の発掘を行ってきた。
ここにある2600年前の2基のケルト人墳墓から、装飾品や酒器を含む遺物が発見された。
墓から発見された杯やその他の輸入品から、ヨーロッパ中央部のケルト人は地中海岸の人々と交易を行っていたことが分かってきた。

2012/03/16

レオナルド・ダ・ヴィンチの幻の作品 ついに発見か?

イタリアのヴェッキオ宮殿(フィレンツェ政庁舎)にある壁画の裏に、レオナルド・ダ・ヴィンチの「幻の壁画」が隠されている可能性が確認された。
ヴェッキオ宮殿の「500人大広間
ヴェッキオ宮殿の「500人大広間」にはジョルジョ・ヴァザーリの壁画「マルチャーノ・デッラ・キアーナの戦い」があり、その裏にダ・ヴィンチの「アンギアリの戦い」が隠されているのでは、という話は以前からもあり、実在の科学的解明に関する記事を、本紙でも以前に取り上げていた。

レオナルド・ダ・ヴィンチの幻の作品 実在の科学的解明

壁画の裏に高性能カメラを通して調査した結果、実在する証拠を発見したという。

2012/02/23

エジプト・アスワンで高官の木棺が発見される

エジプト・アスワンにあるクッベト・エル=ハワ(Qubbet el-Hawa)で高官のものとされる木棺が発見された。
クッベト・エル=ハワで発見された人型の木棺の写真 Credit: EuropaPress/A.J.
発見したのはスペイン・ハエン大学の調査隊であり、2008年からこの遺跡で調査を行っていた。
今年の1月に発掘を開始して以来、20体ものミイラを発見している。
発見した墓は紀元前1830年頃のものだという。

2011/11/04

古代エジプトのミイラから前立腺ガンの痕跡を発見

M1と名付けられた2250年前のミイラは生前、長く苦痛を伴う進行性の病気と闘っていた。
彼の背中の下部には鈍い痛みがあって、やがて他の部分に拡がり、ほとんどの動作が苦痛になってしまった。
M1が51歳から60歳ごろに謎の病に屈した後、家族は彼をミイラ化してくれたので、M1は再生し、来世での幸福を享受することができた。
M1とそのCTスキャン図
Credit: (mummy)MNA / DDF - Instituto dos Museus e da Conservação, I.P., Lisbon; (CT, inset) LMP / IMI - Imagens Médicas Integradas, Lisbon
国際的な調査チームが、M1の診断を行った。
M1は古代エジプトで知られている中でも最も古い前立腺ガンによる死亡例であることがわかり、世界中でも2番目に古いことになる。
(最も古い例はロシアのスキタイ人の王の遺体であり、2700年前のもの)
最新の研究結果から、初期の研究では古代におけるガンの普及具合を低く見積もっていたかもしれない、ということが指摘されている。
2005年以降、高精度のCTスキャンによって直径で1~2mmしかない腫瘍でさえも発見することが可能になったからだ。
「この技術がなかったので、初期の研究者はおそらく多くを見落としていただろう」と研究チームを率いているポルトガル・リスボンの放射線科医Carlos Prates氏は述べている。

2011/10/19

壺に残るDNAの分析から交易品を復元 古代ギリシア

古代ギリシアの船に積まれていた貯蔵用の壺のDNA分析から、古代ギリシア人がワインだけでなく、様々な食料の交易を行っていたことがわかった。
交易に使用された壺(アンフォラ)
地中海にあった沈没船から発見された9つの壺から、野菜、ハーブ、木の実の存在が分析によって検出されたという。
今後、様々な時期の遺物に対してDNA分析を行うことで、地中海域における交易マーケットの展開をより詳細に知ることができるかもしれない、と分析を行った研究者らは述べている。

2011/10/14

ペスト菌のゲノムから中世の大流行の原因を探る

これらの人骨はロンドンにある14世紀の墓地から1980年に発掘されたもので、1347年から1351年にかけてヨーロッパで猛威をふるい、30万人が命を落とした「ペスト(黒死病)」による死者と考えられている。
研究者らが、この墓地には2500人のペストによる死者が埋葬されており、ここから発見された遺体の歯を用いて、ペスト菌のゲノムの99%を再現した。

2011/10/12

デジタル技術で甦る海に沈んだ都市 ギリシア・パヴロペトリ

 庭付き一棟二軒の家、庭に干された服、壁や道路・・ギリシア南東岸にあった青銅器時代の郊外の都市パヴロペトリの姿が、デジタル技術を駆使して3次元で甦った。
パヴロペトリは海中から発見された5000年前の都市であり、道路、建物、墓を含めた街全体の構造が、ほぼ完全な姿で残されていた稀有な例である。
街への居住は紀元前2800年頃から開始され、海中に沈んだのは紀元前1000年頃と考えられている。

2011/10/05

レオナルド・ダ・ヴィンチの幻の作品 実在の科学的解明

レオナルド・ダ・ヴィンチの幻の作品の存在が、科学的調査によって裏付けられるかもしれない。
その作品は「アンギアリの戦い」という題で、フィレンツェのベッキオ宮殿の壁に描かれていた。
1505年に制作が開始され、完成していれば、レオナルド・ダ・ヴィンチの作品の中でも最も大きいものになるはずだった。
画像は別の人物による模写

しかし壁画の制作は中断され、結局完成されることはなかった。
そしてイタリアの画家ジョルジョ・ヴァザーリがこの場所の改装を委託されるまで、60年にわたってそのままの状態で残されていた。

2011/08/29

古代エジプト人はヘア・ジェルのようなものを使っていた ミイラの頭髪の分析結果

古代エジプト人は脂肪を用いた整髪料を使って髪を整えていたことが、ミイラの分析から判明した。
生前・死後も髪型を維持するために、ヘア・ジェルのようなものを使っていたのである。
王家の谷35号墓から発見された女性のミイラ

イギリス・マンチェスター大学でミイラの研究をしているNatalie McCreesh氏らは18のミイラから髪のサンプルを取得して分析した。

2011/08/22

古代エジプト・ハトシェプスト女王の小瓶から発癌性物質を発見


ドイツ・ボン大学の研究者が、3500年前の古代エジプトを支配したファラオ、ハトシェプスト女王のものとされているローションの小瓶から、発癌性の物質を検出した。
ハトシェプスト女王は、意図的ではないにせよ、自分自身に毒をもっていたことになるかもしれない。

ボン大学の研究者は2年かけて小瓶の中にあった乾燥した内容物の分析を行ってきた。
小瓶はエジプト考古学博物館所蔵のもので、碑文にはハトシェプスト女王のものであることが刻まれている。

2011/08/09

イングランド全土の考古学マップ作製に着手 オックスフォード大学

オックスフォード大学考古学部はイングランド全土に及ぶ先史時代の考古学マップ作製に着手した。

「Portal to the Past」プロジェクトと呼ばれるもので、各地域の紀元前1500年前の青銅器時代から1086年のドゥームズデイ・ブックの時代まで1500年間にわたる情報をインターネットで閲覧することができる。
(ドゥームズデイ・ブックはイングランドを征服したウィリアム1世による検地の結果を記録した世界初の土地台帳)

プロジェクトを率いているChris Gosden教授は、歴史に関する検索内容で、地元の情報が祖先の情報に次いで人気があるという。
しかしながら、今のところキリスト教の教区で管理されている記録は1000年程前までしかわからない。

5年間のプロジェクトで、180万ポンドの費用が投じられる。
マップ作製のために全ての利用可能なデータをデジタル・アーカイブ化し、先史時代のイングランドに関する情報を可能な限り多く収集する予定。

2011/08/02

世界最古の分度器? 古代エジプトの建築家の副葬品

Credit: New Scientist
写真にある奇妙な遺物は、古代エジプトの建築家の墓から発見されたものだ。
100年間に渡って、エジプト学者はその用途について議論してきた。

1人の物理学者がその議論に参戦した。
トリノ技術専門学校のAmelia Sparavignaという人物であり、彼女は、この遺物が世界で知られている最古の「分度器」という説を唱えている。

この説は、遺物の表面に刻まれた彫刻の解釈に基づいている。

2011/07/26

考古学・歴史学に新しい「光」を当てる技術 RTI

人がみることができる、そしてカメラで撮ることのできる物体の特徴は、物体の表面にどのように光があたっているかによって見え方が異なってくる。
例えば、外にある岩絵は、まだ日が低い早朝にしか見えず、日が高い正午にはほとんど見えなくなってしまうことがある。
物体に対して当てる光の方向が変わることで、物体の前表面から得られる情報が変わってくるのである。
こうした光の反射に関する情報は、私達を取り巻く世界の形や物体の特徴の多くを語ってくれる。

RTI(Reflectance Transformation Imaging)技術は、この光の反射に関する情報をデジタル撮影によってとらえる手法である。
RTIの有効性は多くの自然科学や文化遺産研究で実証されており、今後の幅広い応用が期待されている。

2011/07/03

古代のアボリジニの焼畑が気象に変化をもたらしていた?

最初のヨーロッパ人居住者が17世紀にオーストラリアに来た時、アボリジニ達は奇妙な農耕の習慣を有していた。
冬のモンスーンの時期の間にある、乾季の涼しい期間に、北部オーストラリアの各地にある草原、植物を決まって燃やすのである。
Credit: Lindsay Brown / Lonely Planet Images/Newscom
このような一定の規則に従った焼却は、続く雨の多い季節での土地の再生をより活性化させることを意図していたようだ。
しかし、この活動が夏の乾季を通常より暑く、より乾燥させることに一役かっていたという新たな研究成果が提出された。

2011/07/01

世界で初めて船を沈めた潜水艦H.L.ハンリー 保存修復作業が進行中

潜水艦H.L.ハンリー
アメリカ連合国(アメリカ南北戦争時の南部諸州の国)の潜水艦H.L.ハンリーは1864年の2月17日、潜水艦史上発の船舶への攻撃を行い、沈没させることに成功した。
攻撃後、すぐに基地への帰還のため引き返したようだが、消息を絶ってしまった。
最近になって、ハンリーはチャールストン湾沖の海中に沈んでいることが発見され、乗組員であった8名も死亡していたことが確認された。

ハンリーは右舷側に45度傾いた状態で発見されており、2000年にその角度のままで引き上げが行われた。
今年の6月に保存修復作業が完了し、直立した状態でおくことができるようになった。

2011/06/24

クフ王の第2の太陽の船・日本隊による発掘開始 エジプト・ギザ

古代エジプト第4王朝のクフ王のために建造され、4500年以上もギザのピラミッド脇に埋められていた大型の木造船「太陽の船」の2隻目の発掘作業が23日、カイロ郊外のギザで始まった。
第2の太陽の船が納められた溝の内部
太陽の船は長さ約30mの細長い溝の中に入れられており、上には41に及ぶ直方体の石材で蓋がしてあった。
今回その蓋石が取り上げられ、4500年間納められていた船の木材が、初めて直接人の目にさらされることになったのである。石蓋は重さ16トンに及ぶ。

2011/06/17

アイスマンは虫歯で歯周病だった 新石器時代の歯の病理

アイスマンの復元された姿
アイスマンは、1991年にアルプスにあるイタリア・オーストリア国境のエッツ渓谷(海抜3210メートル)の氷河で見つかった、約5300年前の男性のミイラの愛称である。

エッツ渓谷で発見されたことから、「エッツィ」とも呼ばれている。
人体そのものや着衣、道具類の多くが氷漬けになって保存されていたので、当時の文化・風習や病理などを明らかにする上で、アイスマンは最高の資料になっている。

アイスマンの死因については、最初は凍死であると考えられていたが、近年の研究から失血死であることがわかっていた。

このアイスマンの最新の研究成果から、彼が虫歯で、歯が摩耗しており、歯周病で苦しんでいたことがわかった。
カリフォルニア・サンディエゴで行われたミイラの研究の国際学会で発表されている。

崩壊の危機に瀕するピラミッドを21世紀の技術が守る

サッカラの階段ピラミッド
南ウェールズの会社が21世紀の技術を用いて、紀元前2700年のピラミッドの修復を行っている。

サッカラにあるジェセル王の階段ピラミッドは、エジプトで最古のピラミッドである。
このピラミッドが、1992年の地震後、崩壊の危機に瀕している。

シンテック社はホワイトハウスやウィンザー城の構造的問題に対して、ソリューションを提供してきた実績がある。
今回の4700年前のピラミッドに対しても、この先の4700年間も残り続けることができるよう、対策を講じているという。

2011/06/10

少年王ツタンカーメン墓の壁画の染みが語る埋葬秘話

ツタンカーメン墓の壁画にみられる点状の染み
エジプトの新王国時代の少年王ツタンカーメンの墓には見事な壁画が描かれているが、全体に褐色の染みが見られる。

ほとんど1世紀にわたって科学的な調査が行われているが、いまだにこの染みが何であるかは正確にわかっておらず、謎のままである。

新王国時代第18王朝の少年王として有名なツタンカーメンが、なぜ10代にして若く死んでしまったのか、様々な説が流れている。たとえば頭部の怪我であったり、足の骨折が原因としているもの、マラリアなど多様である。

ハーバード大学の微生物学者Ralph Mitchellによれば、ツタンカーメンの死の原因が何であるにせよ、少年王が墓の壁画が乾ききる前に、当時としては異例の速さで埋葬が行われたことを、壁画にみられる暗褐色の染みが示しているという。

2011/06/07

メキシコ・古代テオティワカンの地下に120mの巨大トンネルを発見

トンネル発掘の風景
メキシコの古代テオティワカンの地下で、地中レーダーによって巨大なトンネルがあることが明らかになった。

トンネル発掘は完了していないが、レーダーによれば120mの長さがあることがわかっており、末端にはいくつかの部屋があるようだ。