2012/04/18

タイタニック号の残骸に残る遺体

1912年にイギリス・サウスサンプトンからニューヨークへ向けて出発したタイタニック号が沈没して、100年になる。
100年を経た今、タイタニック号はユネスコによる水中文化遺産として認められるようになった。
3600mの海底にある遺品の靴 Credit: AP Photo/Institute for Exploration, Center for Archaeological Oceanography/University of Rhode Island/NOAA Office of Ocean Exploration
タイタニック号の残骸がある場所には、まだ海底の泥の中に遺体が残っている可能性が指摘されている。

2004年に撮影され、100周年で公開された写真には、沈没船のある場所の泥の中にコートや靴が残っている様子が記録されていた。

映画監督のJames Cameron氏は、沈没したタイタニック号へ33回も訪れているが、遺体を見たことは一度もないと述べている。
「我々は対になっている靴も見た。その場所には遺体があることを示しているはずだが、一度も実物を見たことはない」

アメリカ海洋大気庁の水中遺産部門の長であるJames Delgado氏は、2010年に沈没址全体の記録を行った。
粉々になった残骸、散在する鞄、部品やその他の遺物群の存在は、ここに事故の犠牲者が沈んでいることを示すまぎれもない証拠であると、Delgado氏は述べている。

1985年9月1日、海洋地質学者Robert Ballard氏率いるウッズホール海洋研究所およびフランス海洋探査協会の調査団によってタイタニック号は発見された。2004年にはBallard氏とアメリカ海洋大気庁が保存状況の調査を実施された。その後、Ballard氏のよびかけによって「タイタニック国際保護条約」がまとまり、2004年6月18日、アメリカ合衆国が条約に署名していた。この条約はタイタニックを保存対象に指定し、遺物の劣化を防ぎ、違法な遺品回収行為から守ることを内容としていた。しかし、無断で海底の遺品を収拾する行為が後を絶たず、一部の遺品は利益目的に販売されていた。

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