壺から発見された大量の硬貨(credit: BBC) |
2つの壺が発見されており、その内の1つに1247枚の硬貨が入っていた。場所はかつて兵舎だったところであり、現在再開発が行われている。
硬貨は紀元後251年から271年までのものであり、アントニニアヌス貨として知られるものである。
ローマ帝国期の硬貨の一種で、2デナリウス相当の価値があるとされていた。最初に導入されたのはカラカラ帝の治世であり、215年のことである。アントニニアヌスという名称は後世の貨幣研究者が名付けたもので、当時どう呼ばれていたのかは不明。
アントニニアヌス貨の例 |
硬貨の年代という点では、壺の下の方と上の方で差はないことから、大量のコインは一度に入れられたと考えられている。
そばにあったもうひとつの壺は、空だったという。
コルチェスター付近で地中に埋められたコインが発見されるのは始めてのことではない。
1983年にはゴースベックスで6000枚以上の同様の硬貨が出土しており、1980年にも東マーシーで600枚の貯蔵された硬貨が発見されている。
コルチェスター考古学トラストのPhilip Crummy氏は、硬貨は内乱や社会不安の時代に埋められたものと説明している。
「今は銀行が当たり前にある時代だが、当時は銀行はなかった。もし家に硬貨を置いておけば、進入されて盗まれてしまう。そのため、貯蓄のある人々は庭や近くの土地に硬貨を埋めていたのだ」とCrummy氏は述べている。
この地域では、今年の4月に2人のアングロ・サクソンの戦士の骨が発見されており、2005年にはかつて兵士の食堂の庭だった場所からローマ時代の円形競技場の遺跡が発見されていた。
Hoard of Roman coins unearthed at Colchester dig
壺の写真の引用元も上記リンク先
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