2011/10/02

ジーンズ工場跡からローマ時代の要塞を発見 スコットランド


スコットランド、キャメロンのジーンズ工場跡から、少なくとも2つのローマ時代の要塞が発見された。
60足分の革製の靴に加えて、土器、炉、硬貨、骨、宝石、斧、槍先などが出土した。
1世紀から2世紀に年代づけられるもので、この時期に要塞が使用されていた。
Credit: Falkirk Herald
発見されたのは「ラングラー(Wrangler)」のジーンズ工場跡であり、この場所にスーパーマーケットが新しく建てられるため、発掘調査が行われていた。


キャメロンは長い間伝説の王アーサーの本拠地「キャメロット」ではないかと考えられていた場所。
アーサー王は後世の物語で脚色されているが、実在の人物がモデルになっていると推測されている。
アーサーはローマ人であって、ローマ帝国崩壊後もブリテン島に残り続け、押し寄せるアングロ・サクソン人の大群と戦ったという説があり、発見された要塞との関連が注目される。
専門家は今回の発見を「国家的に重要なもの」と述べている。

考古学者のMartin Cook氏は、まだ全体の10%しか発掘を行っていないにも関わらず、極めて豊富な遺物群が発見されたと述べている。
「発見された遺物の質・量からみても、極めてすばらしい発見だ。要塞は1回以上再建が実施されていることからも、その重要性がうかがわれる」
「これらの発見は、ローマ人が通常よりも長い期間この地域にいたことを示している。ローマ人は普通やってくるなり建築物をたて、そしてすぐに壊してしまうため、彼らが去った後に地元民が使うことはできない。硬貨やトランペット型ブローチ、60足もの革製の靴が要塞の堀にあった。これらの遺物は当時要塞に何人の軍隊がいたのかを推測する手がかりとなるだろう」とCook氏は述べている。

残りの部分の発掘が行われず、そのままの状態で保存される予定だが、調査チームは発掘の継続を望んでいる。

Excavation in Camelon reveals hidden Roman past



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