2011/10/05

レオナルド・ダ・ヴィンチの幻の作品 実在の科学的解明

レオナルド・ダ・ヴィンチの幻の作品の存在が、科学的調査によって裏付けられるかもしれない。
その作品は「アンギアリの戦い」という題で、フィレンツェのベッキオ宮殿の壁に描かれていた。
1505年に制作が開始され、完成していれば、レオナルド・ダ・ヴィンチの作品の中でも最も大きいものになるはずだった。
画像は別の人物による模写

しかし壁画の制作は中断され、結局完成されることはなかった。
そしてイタリアの画家ジョルジョ・ヴァザーリがこの場所の改装を委託されるまで、60年にわたってそのままの状態で残されていた。


改装の際、この壁画は破壊されたと以前は考えられていたが、2007年5月、イタリア文化庁は、現在残っているヴァザーリのフレスコ画の背後に、レオナルド・ダビンチの幻の作品が現存する可能性を発表した。
発表によると、ジョルジョ・ヴァザーリはダ・ヴィンチの未完の作品の前に巨大な壁を立て、そこにフレスコ画を描いており、壁の背後には今もダ・ヴィンチの壁画は残っているというのだ。
しかし確実な証明はこれまでなされていなかった。

はたして、ダ・ヴィンチの幻の作品は現存しているのだろうか?

アメリカ・シカゴにあるアルゴン国立研究所のRobert Smither氏は、中性子線をヴァザーリのフレスコ画に照射すること考えている。
もし、背後にある壁に壁画があったならば、粒子線は壁画にある原子を励起し、ガンマ線が検出される。
壁画の色はそれぞれ異なる金属が含まれており、その同位体はガンマ線によって簡単に同定できるとSmither氏は述べている。
例えば、もし、158.573キロボルトのガンマ線が検出されれば、赤色があったことがわかる。

これは、美術の世界では世紀の大発見になるだろう、とSmither氏は述べている。
調査の実施には大量の資金が必要となるが、Smither氏によれば、来年には着手できるとのことだ。

続報
レオナルド・ダ・ヴィンチの幻の作品 ついに発見か?

Scientist pursuing a hunt for 'The Lost Leonardo' 



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