楽器、サイコロが出土・・・イラン、ゴハル・テペ遺跡の近年の調査成果

2005年にイランのマーザンダーラン州にあるゴハル・テペ（Gohar-Tappeh）遺跡で発見された遺物が、クラリネットのような楽器であることが判明した。

ゴハル・テペ遺跡

さらに、最近では博打のゲームに使われたサイコロが遺跡から発見されている。

マーザンダーランでは一般的な楽器であり、墓の中で女性の人骨のそばから見つかったと発掘チームのリーダーである Ali Mahforuzi氏は述べている。


この楽器はこれまでマーザンダーラン地域で発見されたものでも最も古いものである。
サイコロもゴハル・テペの墓地にある女性の墓から出土した。

「博打使われた300セットものサイコロが女性の墓から発見された。サイコロはトルクメニスタン人の間ではよくつかわれていたものであり、女性は賭博師だったかもしれない」とMahforuzi氏は述べている。

遺跡の最も古い層で行われた放射性炭素年代測定法による測定結果によると、紀元前3500年頃に年代づけられることがわかった。

Mahforuzi氏によると、ゴハル・テペ遺跡は市街地と墓地、工業地で構成されているが、市街地から発見されている遺物から見て、都市部と墓域とは全く関係がなかったようである。

埋葬は屈葬もしくは伸展葬（仰向け）である。
甕棺による埋葬がいくつか発見されており、大半は子供のものであるという。

「甕棺による埋葬はパルティア人の間で一般的な形式。したがって、パルティア人たちが一時期この地域に住んでいたという説を裏付けるものになっている」とMahforuzi氏。
「パルティア人はマーザンダーランの一部とイラン北東部を支配していたが、ゴハル・テペは紀元前3千年紀から鉄器時代に居住が行われていて、その後人々は付近の別の地域に移住していった」

調査チームはまた、動物の骨が入った壺に埋葬された人骨も発見している。
おそらく、動物の肉と水とともに埋葬が行われていたようであり、彼らの来世観を示しているものと調査チームは考えている。

また、一つの墓に2人の埋葬が行われている例もあった。
このタイプの埋葬に対する研究が現在進められている。

アルケオニュースでも2011年5月にゴハル・テペ遺跡で現存する馬の種で最古のものが発見されたことを報じている（2011年5月3日の記事）。

Artifact confirmed as musical instrument at Gohar-Tappeh, dice discovered

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